黒色クロメート(六価)
黒色クロメートには、RoHS指令(有害物質使用制限)等に対応した三価化成処理(黒)と、六価クロムを含有している黒色クロメート(通称黒クロメート)の2種類がありますが、有色クロメートと同様に、欧州での環境規制が進むにつれて六価化成処理から三価化成処理に移行しており、現在では黒色クロメート(六価)を行っているめっき専業者はごくわずかとなっています。
処理方法と特徴
他のクロメート化成処理と同様、クロメート溶液(クロム酸化合物)に処理を施したい製品を浸漬することで、亜鉛めっき表面にクロムイオンを含む酸化物(コロイド状の皮膜)を形成させ、亜鉛皮膜を保護する働きをします。とても綺麗で艶のある黒色となりますが、他のクロメート化成処理に比べて傷が目立ちやすく、浸漬後の取り扱いには注意が必要です。
またお客様より、黒染めと黒色クロメートの違いとは?とのご相談をいただくことがありますが、黒染めは製品(鉄)の表面に強アルカリ性の薬液で酸化被膜を形成させて(簡単に言えば緻密な黒さびを発生させる)錆を防ぐものであり、亜鉛をめっきした上に行う黒色クロメートとは異なるものです。