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電気めっきとそのしくみ

酸化還元反応
ここでは、改めて電気めっきについて紹介し、そのしくみについて説明していきます。

電気めっきは、電気エネルギーにより溶液中の金属イオンを還元することで、対象物表面に金属イオンの金属を析出、皮膜を形成させるめっき方法になります。
陰極(カソード)にはめっきを施したい対象物を取り付け、陽極(アノード)にはめっきする金属をセットします。
陰極では、整流器から供給された電気エネルギーにより電子が供給され(還元反応)、めっき対象物表面にはめっきする金属が析出します。
一方、陽極ではめっきする金属が電気分解され金属イオンが溶液中に溶け出します。(酸化反応)
これらの化学反応が連続して発生することで、めっき対象物表面に金属皮膜を形成します。

できるだけ均一にめっき皮膜が形成されるようにするために、陰極および陽極を浸すめっき溶液は、常に一定濃度に保たれるよう管理されていますが、陰極で還元反応が起こると、一時的に陰極付近でのイオン濃度が低下するので、このような金属イオン濃度の不均一を解消するためにめっき溶液の撹拌を行う必要があります。

めっきの生産現場では、安定しためっき皮膜の析出を図るため、生産設備およびめっき溶液に対し様々な工夫が施されています。


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酸化還元反応などの化学反応をシミュレーションできたら良いなと思い、インターネットで調べてみると「RDKit」というケモインフォマティックスというオープンソースのツー
ルキット(http://www.rdkit.org/)が見つかりました。Python および C++ のAPIが利用できるようです。
今後、機会があればシミュレーションによる様々なアプローチについても発信していければと思います。


参考文献:図解 めっき技術の基礎 (株式会社ナツメ社) (ISBN978-4-8163-6183-8)
     図解入門 よくわかる最新めっきの基本と仕組み (株式会社秀和システム) (ISBN978-4-7980-4560-3)

 
2020年03月04日 11:24

様々なめっき方式

mekki_methods
久しぶりの更新になります。本日、関東・甲信越地方には雪が見込まれる予報でしたが、幸運にも積雪はなく、スタッフ一同、無事に出勤できました。それでは、今日は、様々なめっき方式について紹介していきます。

めっき法は、大きく「湿式めっき」と「乾式めっき」に分けられます。現在、最も多く利用されているのは「湿式めっき」で、電気めっきと無電解めっきがあります。

湿式めっき

・電気めっき
電気分解(電解)の応用で、めっき液中の金属イオンを電気化学的に還元し、金属皮膜を生成させる手法です。ニッケルめっきの場合、ニッケルイオンを含んだめっき液に、金属ニッケルを陽極、めっきの対象物を陰極に設定し、直流電流を通すと、陽極ニッケルは溶解してニッケルイオンになり、陰極ではニッケルイオンが電子を得て金属ニッケルの被膜が形成されます。

・無電解めっき
イオン化傾向の違いを応用した置換法は、皮膜が厚くならない欠点があります。これを克服するため、現在、還元剤を使う自己触媒めっきが普及しています。めっき金属自体を還元剤の酸化反応(電子の放出)を促す触媒として機能させて金属イオンの析出を図るもので、還元剤にホルマリン等を使った無電解銅めっきや、次亜リン酸塩を使った無電解ニッケルめっきが普及しています。


乾式めっき

・溶融めっき
溶融した金属(スズや亜鉛、アルミニウムなど融点の低い金属)に鋼材を浸し、付着させる方法で、短時間で厚いめっきができます。

・溶射法
溶融しためっき素材を圧縮空気で微粒子状にし、めっき対象物に溶射して皮膜を形成する方法です。

・気相めっき
物理的気相めっき法(PVD)と、化学的気相めっき法(CVD)の2つの方法があります。

[PVD] 真空中で金属を蒸発させて対象物に付着させる真空蒸着法が知られますが、析出速度が遅いため、蒸発金属を+、めっき対象物を ーに帯電させて効率化を図ったイオンプレーティング法や、アルゴンガスに高電圧をかけて電離させ、そのイオンをめっき金属に衝突させることで金属原子を放出させてめっきするスパッタリング法が開発されています。

[CVD] めっき金属の蒸気を含んだ混合気体の中にめっき対象物を置き、加熱し、熱化学反応によって皮膜の生成を得る方法です。例えば、塩化チタン蒸気と水素の混合気体の中でめっき対象物を加熱すると、表面に金属チタンの皮膜が形成されます。


上記のように、めっき方法にはいくつかの手法が存在しますが、弊社では電気めっきによる加工を取り扱っていますので、今後のブログでも電気めっきを中心に説明していきます。



参考文献:図解 めっき技術の基礎 (株式会社ナツメ社) (ISBN978-4-8163-6183-8)




 
2020年01月28日 16:57

めっきの目的

こんにちは。
週に一度のペースで、ブログの更新ができればと思います。

さて、今回はめっきの「目的」について、用途別にお話して参ります。

めっき加工の大半は、錆を防ぐ目的(防食), もしくは装飾目的で行われていますが、対象物に対し特性を付与する目的でもめっきが活用されています。前回と同様、「図解 めっき技術の基礎」(株式会社ナツメ社)を参考にしながら、進めます。

◆用途A◆ 防食めっき
 素材の腐食を防ぐために施されるめっきで、多くは鉄鋼の防食を目的としています。(亜鉛めっき、ニッケルめっき、スズめっきなど)

◆用途B◆ 装飾めっき
 アクセサリーや宝飾品、家庭で使われる生活用具や自動車などの工業製品のめっきにも利用されています。(金めっき、銀めっき、クロムめっきなど)

◆用途C◆ 耐摩耗性を付与するめっき [特性付与]
 自動車や航空機等の機械部品の煽動部分にクロムめっきが利用されています。(硬質クロムめっき)

◆用途D◆ 電気的特性を付与するめっき [特性付与]
 積層プリント回路基板に半導体部品を実装するために導電性を与えたり、高周波障害予防のための電磁波シールドを施すなどの特殊なめっきです。

◆用途E◆ 光・熱特性を付与するめっき [特性付与]
 部品の耐熱性を高めるため、ニッケルやタングステン、クロムなどのめっきが施されます。また、熱伝導や放熱性の向上や高熱の反射には銅や銀のめっきが、ソーラー部品の熱の吸収にはクロムなどの黒色めっきが用いられます。

◆用途F◆ プラスチック/セラミックへのめっき
 ニッケルや銅の無電解めっき技術による、金属以外の素材(プラスチックなど)へのめっきが可能です。自動車部品への応用では、耐候性や耐膨張性、耐収縮性を高めています。
 

以上の例からもわかるように、既に、私たちの身の回りのいたるところにめっき技術が活かされていて、今後も新たな目的のために応用範囲はさらに広がっていくものと考えられます。




参考文献:図解 めっき技術の基礎 (株式会社ナツメ社) (ISBN978-4-8163-6183-8)



 
2020年01月14日 08:20

ブログ始めました!

こんにちは!
この度、ブログを始めました。
弊社の生業であるめっきとそれに纏わる様々なトピック(特に IoT とか、スマートファクトリーとか)について発信できればと思います。

初回のテーマは........、やはりめっきです。

初回らしく、めっきの歴史についてお話しできればと思います。

すでに多くの文献やインターネット上の記事にて紹介されていますが、わが国、日本におけるめっき(鍍金)の始まりは、古墳時代(3世紀~6世紀)と考えられており、青銅に装飾目的の金めっきを施した冠などが多く出土しているそうです。
752年に建立された奈良 東大寺の大仏には、アマルガム法というめっき手法を使った金めっきが施されていたことが、大仏建立の経過が記録された碑文からも判明しています。
アマルガム法や、イオン化傾向の差を利用した置換法は、「無電解めっき法」という、めっきを行うにあたり、電気を使用しない手法に分類されます。
現代におけるめっき技術の主流である「電気めっき法」は、1855年に薩摩藩 藩主・島津斉彬が甲冑に施した金めっきおよび銀めっきが国内初の電気めっきといわれています。

歴史の話からは変わり、IoT的なお話をしますと、現代では、工業化に伴い、生産性および作業従事者の安全性の観点から、機械式自動めっき装置の導入が進んでいます。
ただ、自動機自体はそれぞれが独立で動作しており、生産調整等については、人の判断に委ねられています。
もし各自動機がネットワークで繋がれば、相互で最適な稼働スケジュールを自動的に算出するようなアルゴリズムの開発が可能となり、生産性の向上や不具合発生時のリカバリーに役立つものと考えます。



参考文献:図解 めっき技術の基礎 (株式会社ナツメ社) (ISBN978-4-8163-6183-8)


 
2020年01月09日 08:41
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